知らんがな

小中学生の頃、リラックマが好きだった。

好きになったきっかけというのがあって、当時心底好きだったいとこがリラックマの指人形を持ち出して遊んでいたからである。いとこと近くにいたい、好きなものを共有していたい。そんな一心で、リラックマに惚れ込んでいたのである。つまり、いとこが好きだったからリラックマが好きだった。

小学生のうちに集めた身の回りのグッズ(文房具やハンカチ)のおかげで私のリラックマが好きというキャラクタが半年ほどで簡単に根付き、次第に自分では買わなくなっていったリラックマのグッズは、誕生日を迎えるごとにみんなから挙ってリラックマのポーチやマグッカップ、ペン立て、キーホルダーなどをもらった。誕生日プレゼントってその人の特徴や好きなものが分かっていれば選ぶのは楽チンだしね。今あるリラックマグッズはほとんどが貰い物だ。中学の卒業文集にクラスの人の肩書きが書いてある一覧があって、そこに私は「3の2のリラックマ」と書かれてあった。そんなに授業中寝てなかったでしょうに、どういうこっちゃ。今もだけど、当時も腑に落ちなかった。

 

 

私の部屋は統一感がない。いろんなキャラクターがいる。リラックマはもちろん、サンエックス、妖怪ウォッチ、ポケモンハローキティを筆頭とするサンリオキャラクター。好きなものとセールと貰い物、足していったらこうなった。色、形、デザイナー、会社、てんでバラバラ。しいてテーマを決めるなら、子供部屋。

 

もうとっくにこだわりなんてないのだ。

だって私はリラックマを好きだったわけじゃなくていとこが好きだったのだから。

更に言ってしまえば私はもういとことも仲良くないし、

 

リラックマをみていまだ私のことを思い出してくれる人なんているのだろうか。もう、リラックマを街で見かけることもそうそうないか。

いつか絶対手放したい。

 

 

私のこと覚えていてくれる人はどのくらいいて、どのくらいの頻度で思い出してくれるのかな、 。好きだった人たち、当時はうんと仲が良かったのにもう、連絡をずっととっていない人たち、はたまた、微妙に喧嘩して気まずくなっちゃった人たち、私のこと影でも、表でもめちゃくちゃ嫌っている人たちの夢の中に出演したい。精神的睡眠妨害したい。思い出してほしい。街で何かを見たとき、楽器の音を聴いた時、同じ名前を聞いたり見たとき。もう二度と会えなくてもいいけど、そのうち風化してもいいけど、私があなたたちを思い出したり、会いたくなったり、高校時代をふけったり、思い出し笑いをした時、突然夢に出てこられて胃を痛めたり、憂鬱な気持ちになっている今だけはまだ覚えていてほしい。

今の私には何にもないから、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

嘘、早く忘れて幸せに生きてってくれればそれでいい。