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ごめんねプリクラ

部屋を掃除していたらとてもテンションが高い日記が出てきた。なんでこんなに明るく頑張っているんだ、交換日記でもないのに。「◯◯が熱い」などと書いており、オタクみたいで気持ちが悪い。にわかオタクかぶれだったので仕方がない。

タイの宗教にこんなのがある。

今の世の中、現世の有り様について強い主張を持たず、それよりも過去と未来、あるいはあの世のことを思い煩う。今というのは過去と未来の中間にしか過ぎず、我々人間は過去と未来のため、今よりも確かな時間の中で生きていかねばならない。

 

部屋を掃除していたら懐かしいもの出てきた。実家から持ってきた一ミリも使ってなかった下敷き。

この下敷きにはプリクラがたくさん貼ってあった。小学校高学年くらいのプリクラで全部いとこと映っているものだった。どれもこれもゴテゴテしたデコレーションがしてあり、一生親友 夜露死苦 ずーっと仲良し など激しめのスタンプからずっと仲良くいようという頑なな友情が安っぽいポエムで示されていた。

これはもう、8年くらい前のこと。8年の間にあんなに大好きだったのに何があったんだろう。家が隣になって育ってきた環境の違いが浮いてきたりとか、ツイートのひとつでヒビが入ったり、進路の先とか、おばあちゃんとか。あることをそのままふうん、そうなんだと頭で受け流しながら自分の感情をどこかに置いて理解する。こうすればいいのに、ああすればいいのに、毎日の不満を交わし合ってた交換日記には、アドバイスではなく、同情と励まし。今も同じようにゴミを投げられ、遠くで悪口を言われたとか、こんな環境にいてつらいだとか相談されても、同じように同情と励まししかできないだろう。でも、当時はちゃんと、彼女を思って励ました。今なら客観的に見て、声を小さくして喋ったら、オタクグッズやめたら、ちょっと痩せてみたらとしか出てこない。彼女を否定するようで、彼女を目の前にしたら頭の中でさらさらと吹き去っていく。

 

タイの宗教さんには悪いけど、私にとって確実なのは未来よりも過去よりも今なのだ。いとこに対して思っていることをあげたら、このあって世間話をするだけの関係も壊れてしまうのではないか、とか、今までと違ういとこに変わってしまうのではないかとか。積み上げてきたものが今だから、過去は否定しないけど、忘れられちゃうし。変わらないほうが無くさない。

相手に対して、ときに自分に対して都合のいい女をしていたから、思っていることを言えずに、

 

 

プリクラ全部剥がした。