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快適じゃないここは四度

 

 

二階建てのアパートに住んでいる。

日当たりの悪い110号室。当時は私が最後にここに決めてあとは全部埋まったぽい。104号室がない。4と9は不吉だと思われるのでないアパートが多いらしい。

月々三万円のこの部屋が何畳なのか分かってない。物を置くとせまい。友達が四人泊まったら不満だらけのこの部屋に、ゲームキューブの本体だけ残してってあとは四万円とかの広い家の子んちに泊まってるらしい。 二度と来たことがない。

狭いけど天井は高い。高いところにロフトがあって、ロフトからなら座っていても頭をぶつけるくらい天井は低い。二階の男女の笑い声がうるさくて一回ぶん殴ったことがある。

水回りが最悪で、初めてお風呂に入ったとき、浴槽の栓を抜いて洗っていたら髪の毛と水が逆流してきた。まじか。、まじか。半年後くらいに直してって頼んだけど、配管から直さないと水の流れは良くならないらしい。半年我慢したならこれからも我慢してって。じゃあ、家賃二万五千円にして、って水道局に頼めないよなぁ。

あと、台所 の水道の蛇口が取れたことがある。もともと水漏れするなとは思ってたけど、ついにとれてしまったときはパニックだった。クラシアンて高いらしいじゃん。不動産を通して水道局を呼ぶ。家のトラブル全部「老朽化」のせいにして無料にしてもらってる。しかし、無料とはいえトラブルが多すぎる。

 

 隣の部屋は住んでるのか分からないくらい静かで、でも一回早朝の猫の交尾の鳴き声にキレて窓叩いてたときだけ音が聞こえた。二階は足音がうるさくて、半年くらいまで「グラマーな美女が住んでる」という設定で頑張ってたけど、男だった。知り合う機会があってうるさいかどうか聞かれたので正直に「遅刻しそうなときロフトから飛び降りてるでしょ。あれで目が覚める」って言ったら直してくれた。でも、私が天井ぶん殴ったことは喋ってない。足音と床でおならしてる音が聞こえてくるのは指摘しなかった。遊びに来た友達に「足音いいね」って謎に褒められた。

公園が近くにあって、子どもの笑い声がよく聞こえるおだやかな午後三時。遅く起きてようやっと洗濯物を干すにもそろそろ湿ってくる時間だけど構わず干す。あー終わったと思って昼寝をする。雪と課題がなければ怠惰な休日を過ごす。

 

でも、たぶん雪が溶ける前にここをでていく。

狭いし、水回りやだし、あと、二階の人に泣いてるの聞かれたら嫌だし。

 

二年間一人暮らしをして分かったことは、ひとりじゃどうしようもなくだらしないこと。部屋自体も私自信も、片付けとかだけじゃなくて、我慢せずに泣いたり笑ったり怒ったりする。誰かの前にいなければ私はしゃきっとできない。洗い物はちゃんとする。人より手持ちが少ないから、三日食器を貯めるなんてできない。「明日学校行くのにノーブラになってしまう」とか必要に駆られてちゃんとする。

ご飯が雑。おしゃれな物食べてるイメージとか言われるけど、エサみたいなのしか食べてない。結婚できない。

1500円の電気代と4000円のガス代。オール電化なら安いのになって思ったけど、「地震がきたら生き残れるのはガス」と言われたので、なるほど。と思った。二ヶ月に一度4000円の水道代。生活費が引かれる通帳がたまに残高2000円なこと。生活するということにかかるお金。安いはずなのにギリギリすぎる。

ねぇ、通帳見てると生きてるって感じする。でも、引きこもっていると死ぬ。

この部屋を生き返らせるために誰かおいでよ。引っ越す前にさ、人が来る前と来た後はうんと綺麗にするんだ。

本音と建前をまじえた私の部屋だから。