世界は自分以外と全てしかないけど、大丈夫

 

冷や汗をかいてハッと目覚める。

まだ薄暗いカーテンを眺めては 夢かと一息ついて 重たいからだを起こしてまだ頭のなかで鮮明な記憶をなぞる。 

 どんな内容だって夢の中で喧嘩して途中で現実へ帰るとドキドキする。ハッと目覚めたなんて最悪。生き返ったような実感を苦しいと思いながら、いつもと同じように生活へ向かう。

朝、一日の始まりのとき 自分が投げられたあるいは投げた罵詈雑言を他人に聞いてもらいたい。この自分だけのもよもよを少しでいいから「夢だから」と笑って否定して軽くして欲しい。でも、まだ始まったばかりの朝にもよもよを共有される相手の身になるとつらいし、口にだしていないはずの罵詈雑言を朝から自分の声にするなんてと、躊躇する。

喧嘩した相手に会うのがこわい。夢の中だったはずなのに、ハッと目を覚ました、自分に滲む冷や汗が昨日のできごとよりもよりリアルに感じさせては、不安が襲ってくる。本当に喧嘩なんかしてないよね?あの罵詈雑言は嘘だよね、私だけが聞いた或いは言ってしまった虚言だよね。肯定されたいけどこわくて、相手の反応を見る。顔の、普段見ないくらいに凝視する。「どうしたの?」と聞かれて、「あ、うん」夢の中で喧嘩したんだ、とやっと伝えられる。安心するために明るく溜め込んだ息を吐き出して、罵詈雑言は飲み込んで。

 

 

 

 

 

 

この一連を一人で抱えがちだけど、こんな夢を見て人を怖がって自分を疑ってしまうようなこの現象が有名じゃなさそうだから、結局自分一人だけが世界でこんな目にあっているのでは?と思う。確かにその相手と自分との関係をそのとき夢に見たのはあなただけだし、私だけではある。けれど、高校のときに友達が「友達と喧嘩した夢を見た。現実か夢かわかんなくて不安…」と告白してくれて、そんなこと とてもあるよね、と共有できたので私はもう大丈夫。

大丈夫な人が増えるように、書き記す。

ひとりじゃないよ 夢だから安心して おやすみなさい