白黒ボーダー
ボーダーを着る女はモテないらしい。
ボーダー着なくてモテない人間をどこへおいやるのだろうか。あんなに着やすいのに。囚人服みたいなチュニックを試着して「どう?」と聞くと「太れないね」と言われた。ボーダーが着れないくらい太った方がモテるの?ん?
テレビの音がありえんくらい小さい。私は字幕つきで見る。ドラマは数秒早くネタバレしているような気になる。「今なんて言ったの?」て疑問に思う合間に次の言葉が拾えなくなる。アパートに母が来ると必ず設定をオフにされてる。私はオンに戻す。
朝、窓を開けてそのまま家をでれるのは二階へ引っ越した特権だね。前の部屋でも開けてたような気がするけどね
右上の空に雷がビカビカ光ってて でも、音は鳴ってない。小学生の夏休み、近所のお寺に雷が落ちて火災が発生したからプールを中断させられて帰ったときに、雷が落ちたら火事になるんだ、って思ったのに火事が起こらず家電が全部使えなくなるケースもある話をされて、一番最初に何が欲しいかな、なんて考える。今年の三月は電子レンジと冷蔵庫なしで生活したからなぁ。炊飯器と洗濯機とヒーターは欲しいなぁ なんて
箸が二膳しかない。だから食器はためない。水筒は鞄の中から出し忘れて次の日に洗いがち
最近てに入れた電子レンジの存在を忘れがち。もう冷凍食品を買ってもいいんだよってなかなかスーパーで思い出せない
五時になるともうこんなに暗いんだねって言う相手もいなくて 携帯の画面の眩しさと目の前の食事を見比べてなんだか寂しくなる。
このアパートが好きだ。誰かと一緒にお昼寝したい夢を見ながら孤独の城で息をする。
観葉植物は死んじゃった。でも、独りに戻っただけ それだけ。