冷え性

 

足先が冷える。引っ越してきたばかりのとき暇で編み始めたマフラーがやっと完成した。忘れられたり、新しいスヌードをもらったりで少し遠退いていたマフラー。装備する季節はもうすぐ目の前かもしれない。

よく歌を歌う。邦ロックが多いのだろうけど、一度覚えた曲は二年経っても五年経ってもなんとなく覚えている。ひたすら練習した楽譜の十六連符四小節だって声に出さなくても指で歌う。

 

歌詞が刺さって歌えなくて、誰かが変わりに歌ってくれたらな、なんて思う。

どうしようもないことを学校では教えてくれない。こんな事態が起こってしまったとき、どうしたらいいのかな、なんて教えてくれたのは唯一道徳の教科書だけかなぁ、

いつの間にかなくなった道徳の教科書はどこへ行ったのかな、今は道徳の授業はあるのかな、

全部燃やして暖をとりたいね。

コインランドリー

 

 

小さい頃からあの中に入ってみたいと思ってた。

中に入って扉を閉めてもらってお母さんにお金を入れてもらって、軽やかにぐるぐるまわってふあふあになって出てきたい。

きっといい香りになって幸せな気持ちでつかんでとりだしてほしい。あわよくば顔にうずまりたいし、抱き締めてほしい。

あたたかなところへ

しぬまでいっしょう

 

 

自分が追いかけているものが確かなのかどうか分からなくて不安不安。不明瞭で足元が見えなくてこっちに進んでいいんだっけ?と毎日。何がしたかったのか分からなくなりそう。とりあえず、目の前のことだけこなしている。みんなも将来何になるか決めてないから、と思っているのかただ単に口に出すのが怖いのか。私はたぶんこわい方で、一人にしゃべったらあらゆるところまで広まっていくことに怯えている。自分がどこで気が変わるか分からないのに他人に解られているのがこわい。訳のわからない肯定はいらない。

一生懸命になれることが全部手から溢れ落ちて、夢中になれることがない。何もしてないと怖くて少しずつ手を伸ばす。あらゆるバイトギター刺繍検定編み物映画ラジオどれも満足にできてないまま部屋が少しずつ狭くなっていく。高校は部活と人間関係と恋と、続けようと思えば続くものを諦めている。楽器はお金がかかるし、私みたいなのが友人の隣にいつまで居座っていいのかと思ってしまう。時々どうしても手放したくない人にだけ連絡する。恋 好きだった人みんな死んだ。殺した。だって今ごろ彼女と幸せに暮らしてる。私が毎年、初詣で「好きな人が幸せでありますように」とお祈りしてたから、世界平和と受験と家庭平和と平行して祈ってたから。ここにいないのはここじゃないところに好きだった人の幸せがあったからだと思う。

生まれ変わったら空気洗浄機になりたいと高校一年生のときに思った。人が快適にすごせるような空気をきれいにできるなんて素敵じゃないかと思った空気も読めないくせに。今は炊飯器がいいかな、白米で満たされてるのは羨ましい。

吐き気がするほど嫌われてるんじゃないかと勝手に思う。あんまりしゃべったことがないのにね、嫌いだ、嫌いだ、嫌いだと言われて肯定するべきか否定すべきか、生きてるだけでお金がかかる。おやつを買ってもお肉を買っても、友達とご飯を食べても映画を見ても罪悪感がつきまとう。「節約が好きなのね」そうじゃないそうじゃないんだ。

誰かの上にたつのが嫌いで、ずっと四歳児くらいで成長がとまっていればいいのにな、なんて思うけど「国民年金」の封筒が届いた。今月から払う義務があるようで、なんだか損をした気分。一日生まれの人と三十日も離れているのに、同じ月に払って退職する日は私の方が遅いなんて理不尽だと思う。でも、退職するころには全部悟りを開いてるかとっくに死んでるか働いてなさそうだな。気が遠くなるな、もうすぐ二十歳だ。何もできないまま、年だけとってく。父親は来年私が生まれているのに、私は誰かと両思いになったことすらない。若くて汚い子供のままだ。ラインを既読することとネットショッピングに未だに怯えてるのにな。

 

下を見ながら前に進んでる。

時々後ろを振り返ってもいいから前を向いて転ばないように歩こ。まえにすすめ

自我があるので蚊を殺す

 

でも、7箇所刺されている。掻きむしって右手から血が出て痛い。

 

 

おひさしぶりです。

 

ブログを始めて一年以上たったそうです。まだ窒息しそうなくらい杏仁豆腐食べられてません。今夜はチーズカレー。食欲と睡眠で肥えそうな秋。

 

雨ばっか降って台風の影響で野菜が高くて、なかなか買えない。明日は栗拾い。去年、干し柿って栄養ありそう!って言ってたら友人に「糖質やな、、」と言われた。今年は黙って食べよう。もうすぐ成人式の前撮りがある予定なのでスポーツの秋にシフトしたい。

最近は中だるみの二年生全開で物欲がすごいのにやる気はなんも起こらない。先生には、「去年もこの授業をとってくれたよね、頑張ろうね」と初の履修なのに励ましを頂いたり、行きたくないと思いながら自転車漕いだらギリギリで間に合ったり。作ればある余裕を殺している。常にデートに行くような気分で服を選びたいけど、パンツばかりだし、三つ編みをしていったら物ありげに見られた。

去年書いた好きなひとはまだできない。せめて部屋だけでも美人にしてあげよう。

天気と心が比例する日

 

 気圧が低いとイライラするとかじゃなくて、高校の入学式の日、同じクラスに同じ中学から来た友達が一人もいなくて誰と話していいのか、初めまして後ろの出席番号の子に一生懸命話しかけるけど周りがうるさくて私の声が届かなかったり、相手の声をキャッチできなくて続かなくて諦めて体育館の渡り廊下で自分が入場するのを待つ。この日は、四月だというのに大雪で私の心境を表しているようだな、と降ってくる大粒の雪を眺めていた。助けて欲しいという気持ちと誰も頼れないきもち。空は真っ白で大好きな雪なのにただ降り積もってきて一向にやみそうにないのを鮮明に覚えている。

 最終テストを受けられるかどうかのテストをして失敗して年柄もなく泣きそうになっていた。「ミスをしないようにしているから、いざミスしたとき慌ててしまって上手くいかないんでしょう」と、普段もそうだ!と納得してしまうお叱りをいただいて、深く反省した。人だらけだから泣くわけにもいかず、雨が降りそうで降らない湿度の高い光が薄く見える濁った空を仰ぐ。早くこの場をさりたくて速足で歩いたらとうとう雨が降ってきた。でも、空は明るく、正直になれないような我慢が漏れてきているようだった。こんなのやめて欲しい。空を見るのをやめて私は季節外れの紫陽花をぷちっと取って帰った。

 

 

お題「最近涙したこと」

ヒツジを8匹

 

 

名前をつけてあげよう。

 

 

 幼い頃から寝付きが悪い。一人暮らしをしていれば今も、と感じることはないのだが、実家に帰ってきて母、妹、私で並んでいると私と逆の方向からだんだんに寝息が近づいてくる。小さい頃は寝ることが難しいと思っていた。そのくせ夜が怖くて私が眠るまで起きていてほしいと両親に頼んだが、話しかけてうん、と返事は帰ってくるがきっと八割は寝ていたと思う。目を瞑ってもビデオをずっと一時停止していたらでてくるような黒い背景に、万華鏡のようなビームのようなものがずっと浮かんでいて耐えられなくなって、天井を見上げている。小玉電気がつけられていて、ずっと起きているからだんだん目がなれてきて天井の壁紙の模様をずっと見ていた。すると所々にこちらを睨んでいるような目に見えるところが部屋の四隅にあった。それを交互に見回して、最後に部屋の天井に二つある電気の片方のみが光っているのを見てウィンクしてるような、片方の目だけつむっているのかなとぼんやり考えて父のイビキを聞きながら眠りにつく。

ひつじを数えるのは疲れるし、時計の秒針より秋の虫の鳴き声を聞きながら、寝返りをうつ。どうか明日は失敗しませんように。迎えに来る車よりはやく指定場所についたら受かる、なんて訳の分からない願掛けをしておやすみなさい。

 

お題「ひとりの時間の過ごし方」

 

 

ぐりとぐら展行きたい

 

 

自動車学校に通ってるし、お父さんは休みじゃないからだめって!百周年のときやるんじゃない?って!ママ~~!百周年のときには私もう70歳目前だよ~~~!!!

 

 

みんなと過ごす最高の二十歳の夏!みたいなインスタの写真に私はいなくても大丈夫なのです。

 

 同じ自動車学校に通っている 幼稚園、小学校、中学校が同じの男子がいる。幼い頃、彼は進研ゼミとピアノ、習字、スイミングの習い事をしていた。テストはまあ大体百点で、文武両道をお母さんは極めたかったのだろう、小学校の目の前に住んでいた彼は放課後毎日校庭を走っていたらしい。足がメキメキ速くなって、小学校で足が速くてモテてる男子の次に早かったが、彼はモテなかった。努力の塊、完璧かと思われる彼には爪を噛む癖があり、同級生みんなに「爪を噛まないの!」とつっこまれ、スキップが下手くそだった。不器用なんだろうなあ。

なんか変だった。とても。

 

中学校に入るとテストの結果に順番がでる。 でも、他の小学校にもそれなりに頭がいい人がいて、より器用な人間がいる。彼は噂では四番だとか聞いたことがある。私からしたら拍手するべき順位だ。しかし、あるとき彼にカンニングの容疑がかけられた。 真相は知らないけど、親に坊主にさせられてた。直接関わったことは中学ではない。それなりに注目を集める不思議な人だった。

そんな同級生が同じ自動車学校にいた。再開というほど仲良くはなくて、中学のときは避けられてるような気がして近づきたくなかった。ホワイトボードに名前が書かれているのを見ているんだ、と思ってキョロキョロしたら、いた。へぇ髪の毛天パだったんだ、くらいの感想だけだった。一週間くらいだけ通っている期間が同じだった同じ中学の友達に言ったら「私がいる前からいるよ」と。相変わらず不器用なのかな〜くらいに思っていた。毎日通っている私と違ってたまにいて、相変わらず本を読んだり、爪をかんでた。

ある日、彼がお弁当を食べててすごい猫背で、なんで下ばかり見て申し訳なさそうにしているんだろ、って思った。人だらけのこの空間が嫌で、合宿の人たちは群れて机を占領するから解放されている人がいないクーラーの効いた部屋で寝ている私は思った。

一切話しかけなかったけど、見かけるたび卒業しろよ!って応援してた。

 

今日は見なかった 卒業できたのかな